発売から約3年が経ち、最近ようやく実店舗でも見かけるようになってきたPS5。
コンシューマー機としては非常に高いスペックを持っており、4Kの高解像度や120fpsにも対応しています。
独自のSSDを採用しているためロード時間もPS4proとは比べ物にならない性能。そのため、なにかとゲーミングPCと比較されがちです。
実際、スペック選びを間違ってしまうとPS5よりゲーム性能の低いゲーミングPCを買ってしまう可能性もあります。
本記事ではゲーミングPCとPS5のスペックを比較。PS5よりも性能の高いゲーミングPCを紹介していきます。
【PCでよくね?】PS5よりもゲーミングPCを買ったほうがいい理由

どちらか1台だけ買うのであれば汎用性で勝るゲーミングPCをおすすめします。
PS5よりもゲーミングPCを買ったほうがいい理由はいくつかありますが、代表的なのはフレームレートの制限です。
PS5はコンシューマー機としては非常に高性能で、コスパも高いのは間違いありません。
しかし、PS5のフレームレートは120fpsが限界です。対して、ゲーミングPCは性能の高いグラボを搭載すればゲームによっては300fpsを超えることもあります。
また、ゲーム以外の作業に使えるのもメリット。ゲーミングPCとは言っても、実態は性能の高いパソコンです。
普段使いはもちろん、配信や動画編集などのクリエイティブな作業にも活用できるため、どちらか1台を選ぶならゲーミングPCがおすすめです。
PS5とゲーミングPCのスペック比較
CPU | AMD 8コア/16スレッド Zen2 最大3.5Ghz |
GPU | AMD Radeon RDNA-based graphics engine(10.3 TFLOPS) |
メモリ | 16GB(GDDR6) |
ストレージ | 825GB(空き容量667GB) |
消費電力 | 最大350W |
CPUはRyzen 7 3700X相当
PS5のCPUにはAMD Ryzenをベースにした独自モデルが採用されています。PS5が発売されたのは2020年11月なので、Ryzen 3000シリーズが最新世代だった時期。
Ryzen 3000シリーズは前世代のRyzen 2000シリーズよりもシングルスレッド性能が改善され、ゲーム性能が向上したCPUです。
PS5に採用されているのはZen2の8コア16スレッドなので、当時のミドルクラスCPUであるRyzen 7 3700Xに近い性能を持っています。
しかし、現在は後継のRyzen 7 5700Xでもコスパモデルとして販売されており、IntelのCPUも第12世代Coreシリーズから大幅に性能が上がりました。
Ryzen 7 3700Xは現在でも通用する性能ですが、ゲーミングPCと比較すると2世代の型落ちになります。
GPUはRTX 20シリーズ相当
PS5が搭載しているGPUはAMD Radeonベースの独自モデルなので、正確な性能を把握するのは難しいです。
理論的にはRTX 2080並のスペックですが、実効性能では2020年当時のミドルクラスであるRX 5700やRTX 2060 SUPERと同程度かやや劣るとされています。
RTX 2060 SUPERの性能はRTX 3060に近く、ゲーム側の最適化もされやすいのでフルHDならPS5は十分なゲーム性能を持っています。
ただ、WQHDや4Kでゲームをプレイする場合は、RTX 40シリーズやRX 7000シリーズが発売された現在では物足りないスペックです。
PS5より性能の高いゲーミングPCが欲しいなら、RTX 4060以上のグラボを搭載したモデルを選びましょう。
SSDは非常に高速
PS5の性能を語る上で高く評価できるのが内蔵SSDの高速さです。
PS4の頃は上位機種のPS4proであってもストレージがHDDだったため、モンスターハンターワールドではロード時間が40秒以上かかることもありました。
PS5の内蔵SSDは独自に最適化されているため、読み込み速度が非常に高速。軽めのゲームならロードを挟まずにエリアチェンジが終わることもあります。
また、PS5ではGen4のNvme SSDを増設して容量を増やせるのもメリットです。
ストレージ周りのスペックとゲームのロード時間に関しては、高性能なゲーミングPCと遜色ないと言い切れます。
PS5とゲーミングPCの電気代を比較
PS5の消費電力は最大350Wですが、ゲーミングPCの場合はグラボとCPUの性能に応じて電源ユニットが変わります。
例えば、RTX 4060を搭載したゲーミングPCなら、650Wクラスの電源ユニットを採用していることが多いです。
1時間当たりの消費電力はkWh(キロワットアワー)と表記されるので、PS5の350Wでは0.35kwh、ゲーミングPCの650wでは0.65kwh。
仮に1kWhの電気代を27円とし、一日10時間ゲームをした場合の電気代を比較すると以下のようになります。
機種 | 電気代の目安 |
---|---|
RM5C-R46(650W) | 0.65kwh×27円×10時間=175.5円 |
PS5(350W) | 0.35kwh×27円×10時間=94.5円 |
ただし、PS5にしても、ゲーミングPCにしても、実際に最大の消費電力を使用することはまずありません。
PS5は新しい型番になるほどゲームプレイ時の消費電力が下がっており、概ね210W程度です。
ゲーミングPCも遊ぶゲームの画質やフレームレートによって消費電力が変わるため、あくまで目安と考えましょう。
基本的にはフレームレートに上限があって、性能が一定なPS5のほうが電気代は安くなります。
ゲーミングPCの消費電力と電気代については下記の記事に詳しく書いているので、参考にしてみてください。

ゲーミングPCのメリット・デメリット
高画質かつ高フレームレートで快適に遊べる
ゲーミングPCのメリットはPS5と違ってフレームレートや解像度の自由度が高いことです。
PC版のApex Legendsは上限フレームレートが300fps。画質の設定を調整すればRTX 4060クラスでも200fpsを超える高いフレームレートを出せます。
FPSゲームでは画質を落としてフレームレートを重視。MMORPGやアクションでは高画質で迫力ある映像を楽しむなど用途に応じて設定を変えることもできます。
また、RTX 4070 Ti以上のグラボなら、ゲームによっては高精細な4Kでも60fps以上を狙えるので、高画質と高フレームレートを両立することも可能です。
SteamなどでPS5用のゲームも遊べる
PS5の購入を迷う理由としてよくあげられるのが、Steamでも同じゲームがプレイできるという点です。
SteamはPCゲームの配信プラットフォーム。現在はスクウェアエニックスやアトラスなど有名なメーカーもSteamに参入しています。
最近のゲームはマルチプラットフォームで展開していることが多く、PS5版とSteam版がほぼ同時に発売されることも。
例えば、スクウェアエニックスの人気作であるオクトパストラベラー2は、Steamでも1日遅れで配信が開始されました。
PS5用ゲームが全て遊べるわけではありませんが、ゲーミングPCがあれば多くのタイトルはプレイが可能です。
コントローラーも使える
FPSゲームなどではマウスとキーボードによる操作が主流ですが、ゲーミングPCでもコントローラーは使えます。
ロジクールなど多くのメーカーから有線、無線問わずさまざまなコントローラーが販売されているので好みに合わせて選べるのもメリット。
Windowsを販売しているのはマイクロソフトなので、XBOXのコントローラーも使用できます。耐久性もあり、ゲーミングPC用としても人気が高いです。
また、基本的にゲーミングPCにコントローラーが付属することはありませんが、周辺機器とセットで販売しているモデルもあります。
VCがラク
ゲーミングPCは、VC(ボイスチャット)の導入がラクなのもメリットです。
VCはテキストチャットと違って入力遅延がないため、仲間との協力が必要なFPSゲームや、Among usのようなディスカッションを楽しむゲームで重宝されます。
ボイスチャットが用意されているゲームもありますが、ゲーマー向けのVCアプリとして代表的なのはDiscord。アカウント登録すれば無料で利用でき、現在はPS5でも導入が可能です。
ただ、PS5ではDiscordとPSNアカウントの連携が必要で、場合によってはスマホが必要になるため、導入にひと手間かかります。
ゲーミングPCなら、ヘッドセットなどを用意してDiscordをゲームと一緒に動かしておく程度でいいので、VCのハードルが低いのもメリットです。
ゲーム以外の用途が豊富
ゲーミングPCはゲーム専用と勘違いされやすいですが、実態は性能が非常に高いパソコンです。
ゲーミングPCと普通のパソコンとの大きな違いはグラボを搭載していること。グラボのスペックを引き出すためには高い性能のCPUが必要になります。
さらにゲームを快適に動かすための大容量のメモリ、ロード時間を短縮するSSDが組み込まれることで、必然的に性能の高いパソコンになるのです。
ゲーミングPCなら普通のパソコンにできることは軽々とこなせます。動画編集などのクリエイティブな作業もスムーズです。
ゲーム以外の用途でも高い性能を発揮するのがゲーミングPCのメリットと言えます。
高性能モデルは価格が高い
ゲーミングPCのデメリットは高性能なモデルほど、価格も高くなることです。
ゲーミングPCは高性能なCPUやグラボを搭載すればPS5を大きく上回るスペックになります。
ただ、性能の高いパーツは高価で、比例するように消費電力も上がるのが難点。PCパーツの進化も著しいので上を見ればキリがありません。
安いゲーミングPCだとPS5のほうがゲーム性能は高いこともありえるので、求めるスペックと予算のバランスをよく考えて買いましょう。
PS5のメリット・デメリット(弱点)
コスパは良い
PS5は性能と値段のバランスがよく、コスパについては優秀と言えます。
CPUはRyzen 7 3700X相当、RTX 2060 SUPERクラスのグラボ、Gen4と同等以上のNvme SSDを搭載しているゲーミングPCをPS5と同じ値段では作れません。
PS4との互換性もあり、通常版ならディスクも読み込めるので、古いゲームを快適に遊ぶこともできます。
当然コントローラーも付属するため、カジュアルにゲームをプレイできれば十分ならコスパは良好。
ただし、ゲーミングPCとして見ると安いですが、コンシューマー機としては高価なのがデメリットです。
PS5限定配信のゲームソフトが遊べる
PS5には独占タイトルや、Steamより先に配信されているゲームがいくつかあります。
例えば、FF16やリメイク版のDemon’s SoulsはPS5の独占タイトルで、Steamでは配信されていないため、ゲーミングPCでは今のところプレイできません。
FF16はPC版の発売も予定していますが、半年以上の開発期間がかかるため、2023年内のリリースは難しいとされています。
独占タイトルを遊びたいなら、PS5を手に入れなければいけません。
フレームレート上限が最大120fps
PS5のフレームレート上限は120fp。コンシューマー機としては高いフレームレートです。
ただ、ゲーム側で120fpsに対応していないこともあり、高いフレームレートでプレイしたいApex Legendsもまだ非対応になっています。
PC版のApex Legendsは上限が300fpsで、画質設定を調整すればミドルクラスのゲーミングPCでも200fps以上のフレームレートを出すことも可能。
PC版のゲームはフレームレートの上限が高い、あるいは無制限の場合が多いです。高いフレームレートでゲームを遊びたいなら、ゲーミングPCをおすすめします。
PS5以上のスペックがあるゲーミングPCのおすすめ
ドスパラ ガレリア RM5C-R46
PS5を上回る性能!初めてのゲーミングPCにもぴったりのコスパモデル
4.5
CPUメーカー | インテル |
---|---|
CPU | Core i5-13400F |
グラボ | RTX 4060 |
メモリ容量 | 16GB(8GB×2) |
SSD容量 | 1TB NVMe |
HDD容量 | – – – |
電源 | 650W |
OS | Windows |
サイズ | 幅220×奥行き440×高さ425mm |
保証 | 1年 |
- PS5を上回る性能
- フルHD・低画質なら200fps以上も狙える
- 翌日出荷対応
- コスパモデルだがPS5と比べると高い
RM5C-R46は最新世代のCPUとグラボを搭載したゲーミングPCのなかではコスパのいいモデル。
CPUには10コア16スレッドの「Core i5-13400F」、グラボには「RTX 4060」を搭載しており、フルHD環境に適したスペックです。
Apex Legendsではシーンによっては高画質設定でも144fps以上、低画質なら200fpsを超える高いフレームレートでプレイが可能。
また、140mmのケースファンを搭載しているため静音性が高いのもポイント。大型のファンは低速回転でも風量を確保できるので静かにゲーミングPCを冷やせます。
PS5より上の性能とコスパに優れたゲーミングPCが欲しい方におすすめのモデルです。
ドスパラ ガレリア XA7C-R47T
4Kでのゲームも視野に入る!最新世代のハイスペックゲーミングPC
4
CPUメーカー | インテル |
---|---|
CPU | Core i7-13700F |
グラボ | RTX 4070 Ti |
メモリ容量 | 16GB(8GB×2) |
SSD容量 | 1TB |
HDD容量 | – – – |
電源 | 750W |
OS | Windows |
サイズ | 幅220×奥行き440×高さ480mm |
保証 | 1年 |
- WQHDでゲームを遊べる
- 高性能ながら消費電力はRTX 3070クラス
- 4Kでも60fpsを狙える
- 予算が25万円以下の人
CPUに16コア24スレッドの「Core i7-13700F」を採用した、PS5を上回る性能を持ったドスパラのハイスペックなゲーミングPC。
グラボにはミドルハイクラスの「RTX 4070 Ti」を搭載しており、フルHDやWQHD環境では前世代のハイエンドであるRTX 3090を超えるスペックがあります。
重量級ゲームのサイバーパンク2077でも高精細な4Kでも、60fpsでプレイが可能です。
また、マイクラのライセンスが同梱されているのもポイント。XA7C-R47Tの性能なら影MODを入れても快適に遊べます。
WQHD以上の高解像度や、PS5ではできないウルトラワイドでゲームをプレイしたい方におすすめのモデルです。
ドスパラ ガレリア UA9C-R49
2023年最強スペック!配信、編集なんでもできるプロ向けモデル
4
CPUメーカー | インテル |
---|---|
CPU | Core i9-13900KF |
グラボ | RTX 4090 |
メモリ容量 | 32GB(16GB×2) DDR5 |
SSD容量 | 1TB NVMe |
HDD容量 | 2TB |
電源 | 1000W |
OS | Windows |
サイズ | 幅220×奥行き440×高さ480mm |
保証 | 1年 |
- Intel CPU搭載のドスパラ最強モデル
- 4Kでも100fpsを狙える性能
- メモリ・ストレージが大容量
- 動画編集、配信もできる
- フルHDで十分な人
NVIDIA最新の最上位グラボ「RTX 4090」を搭載したドスパラのハイエンドゲーミングPC。
PS5とは比べ物にならない性能があるため、ゲームを快適にプレイできるのは当たり前で、重いFF15のベンチマークでは4Kで14000を上回る非常に快適判定です。
メモリは32GBを標準搭載。ストレージもSSDが1TBと、HDDが2TBもあるので、動画編集や配信も余裕でこなせるスペックがあります。
また、アルミヘアライン加工が施された特別仕様のケースが使われているのもポイント。高級感のあるデザインなので所有欲も満たせます。
ゲームを遊ぶだけではオーバースペックなので、高精細な4Kで100fps以上のフレームレートを体験してみたい方や、クリエイティブな作業をする方におすすめです。
PS5とゲーミングPCを両方使い分けるのはアリ?
どちらか1台だけなら汎用性の高いゲーミングPCがおすすめですが、予算に余裕があるならPS5と両方使い分けるのもアリです。
PS5には独占タイトルやPC版より先行配信されるゲームもあるため、ゲーミングPCと使い分ければ遊びの幅が広がります。
また、通常版のPS5ならブルーレイやDVDを綺麗な画質で楽しめるも、映画やアニメ好きには嬉しいメリットです。
ただし、PS5を買う予算をゲーミングPCに上乗せして、より高い性能のモデルを買うという選択もできます。
独占タイトルに魅力を感じるなら、PS5も買って併用する。Steamで十分ならゲーミングPCに予算を注ぎ込みましょう。
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