ゲーミングPCを購入する際に、グラボの次に重要視しなければいけないのがCPUです。ただ、CPUは多くの種類があるので、必要なスペックが手に入らないこともあります。
Core i5、Core i7と一口に言っても、世代によって性能が違うからです。
本記事では、Core i5とCore i7の違いを解説し、おすすめのゲーミングPCを紹介していきます。
Core i5の特徴とは?

Core i5の特徴は性能と価格のバランスがとれていて、コスパがいいことです。
CPUには、複数の動作を処理するマルチスレッド性能と、コア1つの能力になるシングルスレッド性能があります。Core i5は、上位であるCore i7とシングルスレッド性能が近いため、ゲームに使うだけなら差はつきづらいです。
第12世代Core i5は前世代と比べてゲーミング性能を大きく伸ばしましたが、最新の第13世代ではさらにその傾向が顕著です。
シングルスレッド性能が約15%、マルチスレッド性能が約41%向上しているといわれています。これからゲーミングPCを購入するのであれば、第13世代CPU搭載のモデルを選ぶのもひとつの方法です。
特にCore i5はミドルレンジとされていますが、一般的なゲームプレイには全く問題ない性能です。Core i7より安価に入手できるため、性能とコスパのバランスがよく、ゲーム向けのCPUといえます。
Core i7の特徴とは?

Core i7の特徴はコア数が多く、マルチスレッド性能が非常に高いことです。
マルチスレッド性能が高いと、ゲームと同時に複数のアプリを動かしても動作が重くなりづらく、軽快に作業が行えます。
また、CPUは量産の過程で、性能の低いものと高いものが出てきます。Core i7は性能の高いCPUから選ばれたモデルのため、クロック周波数も高いです。
より上のCore i9になってくると、ゲーム目的だけに買うCPUではなくなるので、迷ったら最新のCore i7を選んでおけば困ることはありません。
Core i5とCore i7の違い
Core i5とCore i7の違いは、コア数によるマルチスレッド性能の差です。
CPUの世代によってもコア数は違います。2015年に発売された第6世代のCore i5とCore i7は共にコア数が4個で、スレッド数が違うだけでした。
2023年現在は物理的にコア数が違うため、CGレンダリングや、動画エンコードなどで差が大きくなっています。
また、Core i7は厳選されたCPUなので、同一世代なら総合的な性能はCore i5よりも確実に上です。
Core i5は性能に対してコスパがよく、Core i7はマルチ、シングルともに高性能なCPUになっています。
Core i5とCore i7のゲーム性能比較差
この見出しでは、Core i5とCore i7のゲーム性能比較差をまとめています。
プレイしたいゲームがある場合、下記のリストから読み飛ばせるため、ぜひチェックしてみてください。
Apex Legends
構成 | fps目安 |
---|---|
Core i5-13400×RTX 3060 Ti | 平均約240fps |
Core i7-13700×RTX 3060 Ti | 平均約240~260fps |
ApeX LegendsをフルHD、低画質でプレイした際のフレームレートです。
Apexは射撃を行ったり、エフェクトの激しい状況になればフレームレートが変動しますが、同じグラボを使用した場合のCPU性能による差はほとんどありません。
「Core i5-13400」は第13世代のなかではミドルクラスの性能ですが、低画質なら降下中でも200fpsを切ることはほぼありません。
フォートナイト
構成 | fps目安 |
---|---|
Core i5-13400×RTX 3060 Ti | 平均約300fps |
Core i7-13700×RTX 3060 Ti | 平均約300~360fps |
フォートナイトのフルHD、低設定でのフレームレートを比較します。
Core i5-13400でも十分なフレームレートが出ていますが、「Core i7-13700」がやや上です。
プレイする状況によって、フレームレートは上下しますので、より快適にプレイするならCore i7-13700を選びましょう。
VALORANT
構成 | fps目安 |
---|---|
Core i5-13400×RTX 3060 Ti | 平均約420fps |
Core i7-13700×RTX 3060 Ti | 平均約460fps |
VALORANTのフルHDでのフレームレートです。軽いゲームなので、最高品質での比較です。
スパイクの有無やシーンによってフレームレートは上下しますが、どちらも一般的なゲーミングモニターのリフレッシュレートを超えています。
Core i5-13400でも十分ですが、少しでもフレームレートを伸ばしたいなら、Core i7-13700を選びましょう。
FF14 暁月のフィナーレ
構成 | ベンチマークスコア目安 |
---|---|
Core i5-13400×RTX 3060 Ti | ベンチスコア23500以上 |
Core i7-13700×RTX 3060 Ti | ベンチスコア24000以上 |
FF14のフルHD、最高品質のベンチマークスコアです。FF14のベンチスコアは15000以上で、最高評価の「非常に快適」判定になります。
2023年現在では、かかる負荷は中程度のタイトルなので、ベンチスコアが20000を超えれば困ることはありません。
WQHDでのプレイや、ゲーミングモニターの導入も十分可能なスコアです。
2023年最新の第13世代インテルCPU(Raptor Lake)とは?
Eコアの搭載数が2倍の16基に
第13世代のCPU「Raptor Lake」の大きな特徴として、軽い処理を担当する高効率のEコア搭載数が従来の2倍である16基になったことが挙げられます。
PコアとEコアは作業の優先順位が異なっており、並列処理を行うのが特徴です。例えば、メインとなるゲームをPコアが処理して、バックグラウンドでEコアが軽い作業を処理していきます。
Eコアを搭載したCPUの見分け方はスレッド数です。コア数に対して、スレッド数が2倍になっている場合は、PコアのみのCPUとなります。
マルチスレッド性能が向上
第13世代CPU「Raptor Lake」はEコア数の搭載数増加、最大クロックの引き上げによってマルチスレッドの性能が大幅に向上しました。
前世代の最上位モデルと比較した場合、マルチスレッド性能が約41%向上したとされています。高いfpsを維持したゲームプレイや、動画などのコンテンツ制作を想定した設計であるといえるでしょう。
【結論】Core i5とCore i7どっちを選ぶべき?
安さを求めるならCore i5
コスパを優先するなら、Core i5を選びましょう。
ゲームに使うだけなら、Core i7との差はあまり大きくないため、多くの場合はCore i5でも十分です。
特に第12世代はゲーミング性能の伸びがよく、Eコアを持たないCore i5-12400でも、高いフレームレートを出してくれます。
ゲーミングPCで最も重要なパーツはグラボなので、CPUはCore i5にして、予算をより高いスペックのモデルに使うのも手です。
高fpsでゲームをしたり動画編集などをサクサクしたいならCore i7
少しでも高いフレームレートを安定して出したいのなら、Core i7がおすすめです。
Core i7は物理コアの数が多く、マルチスレッド性能がCore i5より高いため、複数の処理を行っても軽快に動作してくれます。
また、Core i7よりも上位のCore i9は、一部のクリエイターや実況配信者向けなので、具体的な理由がなければ選択肢に入れる必要はありません。
最新のCore i7を選んでおけば、ゲーム以外の作業も快適になり、性能的な寿命も伸びるので長く使っていけます。
Core i5やCore i7を搭載したおすすめノートパソコン
Core i7 第12世代|ドスパラ ガレリア RL7C-R35H
初心者向けのコスパモデル!軽いゲームなら高フレームレートも狙える
おすすめ度:4.5
タイプ | ノート |
---|---|
CPUメーカー | Intel |
CPU | Core i7-12700H |
GPU | Nvidia RTX 3050 |
メモリ容量 | 16GB |
SSD容量 | 512GB |
画面サイズとHz | 15.6インチ/120Hz |
本体サイズ | 幅360×奥行き244×高さ20mm |
重量 | 約2.0kg |
OS | Windows |
- 設定次第で100fps以上の高フレームレートが狙える
- 120Hzの高速なディスプレイを搭載
- 専門スタッフの24時間365日のサポート付き
- 重量級のゲームをしたい人
「Core i7-12700H」を搭載したドスパラのゲーミングノートPCです。
グラボにはエントリー向けの「RTX 3050」を採用しており、シーンにもよりますがApex Legendsを平均120fpsのフレームレートでプレイできます。
120Hzの高リフレッシュレートディスプレイを採用。軽めのゲームなら、なめらかなプレイが可能です。
画質にあまりこだわりはないので、価格を抑えて高いフレームレートでゲームをプレイしたい方におすすめします。
Core i5 第12世代|ASUS TUF Dash FX517ZC-I5R3050EC
最新の第12世代COre i5搭載!耐久性の高い頑丈なボディが魅力
おすすめ度:3.5
タイプ | ノート |
---|---|
CPUメーカー | Intel |
CPU | Core i5-12450H |
GPU | Nvidia RTX 3050 |
メモリ容量 | 16GB |
SSD容量 | 512GB |
画面サイズとHz | 15.6インチ/144Hz |
本体サイズ | 幅354.9×奥行き251.9×高さ19.95mm |
重量 | 約2.0kg |
OS | Windows |
- 米国軍事規格に準拠した高い耐久性
- 重量が約2.0kgと持ち運びやすい
- 高い冷却性能
- WQHD以上の高解像度でゲームをしたい人
ASUSのゲーミングブランド「TUF」シリーズのゲーミングノートPCです。
第12世代「Core i5-12450H」と「RTX 3050」を搭載しており、中程度の負荷がかかるPUBGのフルHD、ウルトラ設定でも平均70fpsのフレームレートが出せるスペックです。
TUFシリーズは米国軍事規格のMILに準拠したテストを突破しており、耐久性が高いのもポイント。
重量は約2.0kgと性能に対して軽く、TUFシリーズの頑丈さもあって安心して持ち運べます。
冷却性能も高いので、ゲームに長時間使っても性能が落ちにくいゲーミングノートPCが欲しい方におすすめです。
Core i7 第12世代|ドスパラ ガレリア XL7C-R36H FENNEL コラボモデル
コスパの良い構成でゲーム以外も快適!シンプルデザインのミドルスペックモデル
おすすめ度:5
タイプ | ノート |
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CPUメーカー | Intel |
CPU | Core i7-12700H |
GPU | Nvidia RTX 3060 |
メモリ容量 | 16GB |
SSD容量 | 512GB |
画面サイズと対応Hz | 16インチ/165Hz |
本体サイズ | 幅358×奥行247×高さ20.0mm |
重量 | 約2.15kg |
OS | Windows |
- Core i7-12700Hを搭載
- シンプルで高級感のあるデザイン
- 予算が15万円以下の人
e-Sportsチーム「FENNEL」とコラボしたゲーミングノートPCです。CPUには第12世代「Core i7-12700H」を搭載。グラボには「RTX 3060 」を採用したコスパの良い構成。
メモリの容量は16GBと標準的で、ゲーム以外に動画編集や配信などの作業もこなせます。
デザインがシンプルで派手に光ることはないため、仕事場など場所を選ばずに使えるのもポイントです。
ディスプレイ解像度はフルHDより縦に広いWUXGAなので、作業領域も広く確保できます。ゲーミングPCは欲しいけど、場所を確保するのが難しいという方にもおすすめです。
Core i7 第13世代|ASUS ROG Strix G16 G614JI

165Hzの高速ディスプレイ採用!バランスの良いハイスペックモデル
おすすめ度:5
タイプ | ノート |
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CPUメーカー | Intel |
CPU | Core i7-13650HX |
GPU | Nvidia RTX 4070 |
メモリ容量 | 16GB |
SSD容量 | 512GB |
画面サイズと対応Hz | 16インチ/165Hz |
本体サイズ | 幅354×奥行264×高さ22.6mm |
重量 | 約2.5kg |
OS | Windows |
- 165Hzの高速ディスプレイ搭載
- 最大8.8時間の大容量バッテリー搭載
- 安いゲーミングノートPCが欲しい人
第13世代CPU「Core i7-13650HX」と2022年発売されたGPU「RTX 4070」を搭載したゲーミングノートPCです。
165Hzの高速ディスプレイを採用。16インチのモニターはゲームをプレイしている時の没入感も抜群です。
冷却性能に重点を置いた設計なので、長時間プレイしても安定しやすいのもポイント。
メイン機として使えるスペックのゲーミングノートPCが欲しい方におすすめします。
Core i5やCore i7を搭載したおすすめデスクトップパソコン
Core i5 第13世代|ドスパラ ガレリア RM5C-G60S
初めてのゲーミングPCならコレ!コスパ良好なデスクトップ
おすすめ度:5
タイプ | ミニタワー |
---|---|
CPUメーカー | Intel |
CPU | Core i5-13400F |
グラフィックチップ | Nvidia GTX 1660 SUPER |
メモリ容量 | 16GB |
SSD容量 | 500GB |
HDD容量 | – – – |
電源 | 550W |
OS | Windows |
- 第13世代のCore i5-13400を搭載
- フルHDでゲームが楽しめるスペック
- 翌日出荷対応
- 特になし
Intelの第13世代CPU「Core i5-13400」を搭載したゲーミングPCです。
エントリーモデルながら高いゲーム性能とすっきりしたデザインで、どなたにでもおすすめできるモデルのひとつです。ゲームだけではなく、動画編集や配信も快適に行える性能を持っているのでメモリを32GBに増やすのもおすすめ。
また、140mmの冷却ファンを装着しているため、風量を保ちながらスピードを緩められるので静音性が高いのもポイント。
ゲーム以外の作業も快適にできるPCが欲しい方はチェックしてみてください。
Core i5 第12世代|ドスパラ ガレリア RM5C-R35
Core i5-12400搭載!コスパよくゲームを快適に遊べるスペック
おすすめ度:4
タイプ | ミニタワー |
---|---|
CPUメーカー | Intel |
CPU | Core i5-12400 |
グラフィックチップ | Nvidia GTX 3050 |
メモリ容量 | 16GB |
SSD容量 | 500GB |
HDD容量 | – – – |
電源 | 550W |
OS | Windows |
- コスパのいいCore i5-12400を搭載
- 冷却性の高い140mmファンを標準採用
- 使いやすいななめ45度のコンソールパネル
- 4Kの高解像度でゲームをしたい人
「Core i5-12400」を搭載したドスパラのゲーミングPCです。
グラボには「GTX 3050」を採用しており、フォートナイトではシーンによっては120fps以上のフレームレートが出ます。
Core i5-12400は前世代と比べて性能の伸びが高いため、RTX 3060 Tiクラスのグラボと組み合わせても足を引っ張ることはありません。
SSDの容量が500GBとやや少ないので、カスタマイズで1TB以上への変更をおすすめします。
ケースも扱いやすいサイズなので、いずれ自分でPCパーツを交換してみたい方もチェックしてみてください。
Intel CPUの世代一覧表
世代 | アーキテクチャ | ソケット | 販売年 |
---|---|---|---|
第1世代 | Nehalem | LGA1366 LGA1156 | 2008年 2011年 |
第2世代 | Sandy Bridge | LGA1155 | 2011年 |
第3世代 | Ivy Bridge | LGA1155 | 2012年 |
第4世代 | Haswell | LGA1150 | 2013年 |
第5世代 | Broadwell | LGA1150 | 2015年 |
第6世代 | Skylake | LGA1151 | 2015年 |
第7世代 | Kaby Lake | LGA1151 | 2017年 |
第8世代 | Coffee Lake | LGA1151v2 (第6~7世代とは互換性なし) | 2017年 |
第9世代 | Coffee Lake-R | LGA1151v2 (第6~7世代とは互換性なし) | 2018年 |
第10世代 | Comet Lake-S | LGA1200 | 2020年 |
第11世代 | Rocket Lake-S | LGA1200 | 2021年 |
第12世代 | Alder Lake | LGA1700 | 2021年 |
第13世代 | Raptor Lake | LGA1700 | 2022年 |
Core i5とCore i7の違いでよくある質問
古いi7と新しいi5はどっちが性能が高い?
古いi7と新しいi5を比較した場合、第10世代のCore i7よりも第12世代(最新)のCore i5のほうが性能が高いです。
いっぽうで、第11世代のCore i7と第12世代のCore i5の場合、第11世代のCore i7のほうが性能が高いため注意しましょう。
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